カルシウムとは、人体に必要不可欠なミネラルの一つであり、骨や歯などの硬性組織を形成する。カルシウムは骨や歯の形成に必要な主成分だけでなく、細胞すべてに存在し、身体構造を支え健康を維持することが役割である。カルシウムが不足すると身体に異常をきたし、健康や美容に悪影響を及ぼす。国民栄養調査開始以来30年余り一度も必要所要量600mgに達していないのがカルシウムである。不足の原因は、カルシウムが吸収しにくい栄養素であること、さらに偏った食生活、運動不足などが挙げられる。しかも骨の中のカルシウム量“骨密度”は20歳代をピークに減少し始め、とくに女性は閉経後急速に減り始め、骨がもろくなる原因ともなる。サプリメントなどで効果的、効率的に摂取することが勧められる。
軽石とは、名前のとおり、水に浮くほど中に空洞が多数あり軽い石である。軽石の空洞はマグマが大量のガスを含んだまま素早く固まって出来たものである。表面は適度な硬さの凹凸があるため、かかとなどの角質をこすり落とすのによい。軽石には、従来の火山性のもの以外に、硬質ウレタンフォームなどで多孔質にした軽石もある。最近注目されているのが、シルクの保湿成分であるセリシンを配合した、「シルク軽石」である。軽石の凹凸で機械的に角質をけずり落とすだけではなく、同時に保湿をし、乾いたあとにガサガサにならないよう考慮したものである。かかとやひじの角質層の肥大は、生体にその必要があってなるため、必要以上に角質層を落としてしまうのもよくない。
カリンエキスとは、バラ科の植物カリン(別名モッカ)の果実から得られたエキスで、保湿効果がああるとされる。カリンエキスには、サポニン、タンニン、リンゴ酸、クエン酸などの有機酸を含み、収斂効果がある。また、糖類を含むので、これが高い保湿効果をあらわし、肌になめらかさと充実したしっとり感を与える。キメを整え肌荒れを防止する。冬の乾燥時に、のどの粘膜を保護し、咳止めの民間薬としても古くから利用されており、カリンのはちみつ漬けは有名である。ハーブと組み合わせて、のどあめも出回っている。カリンが出回る10~11月にまとめてはちみつ漬けにしておくと、保存がきくのでよい。保湿という点では、エキスは入浴剤にもいれられている。
カラメルとは、糖類を熱処理して得られる褐色の色素。化粧品に色を付けるために用いる。カラメルは、プリンなどの上にソースとしてかかっているカラメルソースと同じように砂糖,ブドウ糖,でん粉加水分解物,糖蜜などを熱処理するか、酸やアルカリを加えて熱処理して製造される食品添加物である。コーラ,コーヒー,ソース,アルコール飲料などをはじめ、一般食品から化粧品の色づけまで広く使われている。しかし、原料を炭素化しているわけであり、カラメルの種類によっては発がん性のあるものもある。カラメルソース以外に褐色に着色する成分は、酸化鉄(酸化の進み方が少ないもの)や、アンバーなどの樹液を濃縮したもの、柿渋などがある。
カラギーナンとは、海藻(江藻類)のスギノリやツノマタ等を原料として抽出精製された成分で、アイスクリームなどの食品にも用いられる。カラギーナンは、水に粘性を与える特性を利用して製品の性状や使用感の調節に応用される。乳化分散状態の安定を保つ働きがある。ヘアケア製品には、毛髪に対してしなやかさやでつやを与えるためにも用いる。同じ海藻でも、天草から作られている寒天とは異なった性質を持つ。食品をゲルにするとき、カラギーナンがカルシウムなどのミネラルで固まる性質を利用する。牛乳プリンや杏仁豆腐などのデザートに使われる。酵母組織を培養するときにも、カラギーナンの培地に糖分などの栄養を入れて増やすなど、バイオテクノロジーにも使われる。
カモミールとは、ヨーロッパ原産のキク科の代表的なハーブであり、ハーブティーや精油の原料である。日本名はカミツレという。カモミールの精油には、抗菌・抗炎症作用がある。日焼け後のボディーケアにキャリアオイルで薄めてパッティングしたり、乾燥肌ケアに入浴剤として、手荒れケアのハンドクリームなどにも配合されている。ハーブティーには、花の部分を使う。フルーティーなリンゴっぽい香りがする。冷え性によいとされ、発汗を促し風邪のひきはじめに飲むと症状がやわらぐといわれている。鎮静作用もあり、アロマポットなど寝入りばなに焚くと不眠症によく、歯痛・神経痛を和らげるといわれている。女性のハーブともいわれ、生理不順や生理痛の緩和にも使われるが、妊娠中は禁固である。
カミツレエキスとは、キク科の植物カミツレの花から抽出されるエキスで、化粧品に汎用されるハーブである。カモミールともいう。カミツレの有効成分は、アズレンで、アレルギーや炎症を抑える。フケやかゆみを防ぎ、殺菌・制菌効果のあるフラボノイドも含まれる。消炎、養毛、収斂、殺菌、血行促進、かゆみ止めなどの効果がある。化粧品成分としては、収斂作用、保湿成分に、また整肌のためにフェイスパウダーなどに入れられる。敏感肌や荒れ性の人にはよい天然植物成分である。カミツレの香りで、ストレス解消とリラックスが期待できるため、マッサージオイルや入浴剤、あるいはお茶としてアロマテラピーにも利用される。ヘアケア製品には、天然保湿成分として用いられる。
カプサイシンダイエットとは、トウガラシの辛味成分であるカプサイシンに、体内でノルアドレナリンやアドレナリンを分泌させ、体脂肪を燃焼させる働きを利用した、ダイエットの方法である。体内にカプサイシンが入ると、体が熱くなるように感じたり、汗をかいたりする。これは、エネルギー代謝がさかんになって、血行をよくし、体温を上げるためである。運動せずにエネルギーの代謝を高め、貯留した脂肪を燃焼することができる。また、血行がよくなると、「冷え」や「むくみ」の改善、便秘解消も期待できる。キムチなどはローカロリーでトウガラシを食べられ、ダイエットに向いている。冷えやむくみの改善は美肌づくりにも役立つ。カプサイシンには即効性があり、食べた後すぐに脂肪を燃やし始める。