インスリンとは、血液中のブドウ糖を取り込み、エネルギーとして利用するため、すい臓から分泌されるホルモンの一種である。インスリンは、ランゲルハンス島という島状細胞の集まりのベータ(β)細胞から分泌される。食生活の乱れやストレスで、インスリンが分泌されにくくなると、本来エネルギーを熱に変え、グリコーゲンとなって肝臓に蓄えられるはずのブドウ糖が、尿中に出てしまう「糖尿病」になる。逆に、健康体であれば食後に血糖が急に上昇するとインシュリンが過剰に分泌し、余分なブドウ糖を中性脂肪に変えて蓄えようとする。この働きを逆手にとり、血糖値を急激に上げない食事の工夫をし、低インシュリン状態を保つ「低インシュリンダイエット」がある。
イランイランとは、フィリピン・マダガスカルを原産とし、花からエキゾチックな香りの精油がとれる植物である。イランイランの精油には、リナロール・ファルネール・ゲラニオール・安息香酸といった芳香成分が豊富である。皮脂のバランスを整える効果があり、脂性肌、乾燥肌のいずれにも使える。キャリアオイルやミツロウなどとまぜて、スキンケアやマッサージに使う。精神面への作用は、緊張や疲れをほぐしてリラックスさせ血圧を下げる作用があるといわれている。催淫作用もあるといわれるが、実際にテストステロンという性衝動を引き起こすホルモンに似た構造の成分が含まれ、女性に好まれる香りである。ごく少量で作用し、逆に高濃度では逆効果の場合がある。
医薬部外品とは、人体に対する作用は緩やかだが、比較的弱い薬効成分を含む化粧品などの製品のことをいい、薬事法という法律で定義される。具体的には、口臭体臭を防止する外用剤、アセモやタダレなどを防止するタルカムパウダーなどの散布剤、発毛促進育毛などの養毛外用剤、除毛脱毛クリーム、ニキビ肌荒れの防止や殺菌作用のある石鹸、薬用はみがき、髪のカラーリング剤、コールドパーマの用剤、入浴剤など。医薬部外品は、薬効成分の配合量が制限されており、越えると医薬品として扱われる。効能作用は決まった範囲を越えることは許されない。医薬部外品というジャンルがあるのは日本くらいで、海外ではケア化粧品も、国内での製造はもちろんのこと、輸入段階で医薬品同様厳しく審査される。
イボとは、皮膚から盛り上がっている小さなできもの一般を指す俗語であり、ウイルス由来の形や色も様々な皮膚病の一種である。イボのウイルスは、本来健康な皮膚には侵入できないが、傷や弱い部分があると、そこから皮膚にはいりこみ、基底層に寄生する。イボの種類は、小児に多いのが尋常性疣贅やミズイボ(伝染性軟属腫)。中年に多いのは、皮膚の一部が飛び出し、メラニン色素が発達する赤黒いイボ(スキンタッグ)。青年期でも扁平な形のイボが腕などにできることがあり、これは顔にも転移する。性器にできるイボ・尖圭コンジロームは、性感染症の一種でもある。治療には、万能なものはないが、液体窒素を用いた冷凍凝固療法が後を残しにくいといわれる。
イノシトールとは、米糠中にフィチン酸のカルシウム、マグネシウム混合塩(フィチン)の形で多量に存在する。細胞成長促進に不可欠なビタミンB群の一種である。イノシトールは、食品添加物として認可されており、各種ドリンク剤や乳児用ミルクなどのほか、養殖えびの飼料などにも配合される。イノシトールはコリンと共に細胞を構成するレシチンの材料となる。レシチンには脂質を溶かす性質があるといわれている。コリンとイノシトールを混合したサプリメントも市販されている。イノシトールを多く含む食品は、オレンジやグレープフルーツ、グリーンピースなどがあり、グレープフルーツには、代謝を促進するフルーツ酸も多く含まれ、ダイエット効果が得られる。