ギムネマとは、糖分吸収の抑制効果を持ったギムネマ酸を含んだ薬草である。正式名称:ギムネマ・シルベスタ。ギムネマは、ガガイモ科に属すつる植物で、肥満、糖尿病を抑制する効果があることで知られている。岩の多い丘陵地の樹木にからみつくように生え、インド南部を中心に、インドネシア、中国南西部など熱帯から亜熱帯地方にかけて広く自生する。主成分のギムネマ酸には、糖分の吸収を抑制する働きがあり、それが肥満の原因である糖分の取りすぎや糖尿病の改善に効果を発揮する。もうひとつギムネマ酸には変わった特徴があり、ギムネマ酸を摂取すると、一時間ほどの間、砂糖の甘みを感じなくなる。これはギムネマ酸が甘味を感じる味細胞と甘味物質が結びつくのを阻害するためと考えられている。甘みを感じないので、糖分を取りたいという欲求を抑える効果もある。
金属アレルギーとは、金属と接している皮膚部分にかゆみを伴う炎症を生ずる病気で、時には金属と接していない他の部分にも発症することがある。金属アレルギーの特徴は、今まで金属と接しても何でもなかった人が突然、ある時から接した金属を拒絶する抗体がリンパ球にできて発症することである。この抗体が一旦できてしまうとアレルギーを引き起こす原因金属(アレルゲン)と接触するたびに皮膚炎を生じ、抗体は数年から数十年としつこい病気となる。特に、ピアスは耳たぶを通してつけるため、金属が直接皮下組織と接触し、組織液によって微量ながら溶けだす。そのとき金属イオンが体内に取り入れられて、アレルギーを起こすといわれている。
カルナウバロウとは、カルナウバヤシという植物から得られる常温で固体の、植物性の天然ワックスである。カルナウバロウを入れて硬度を調整する製品には、口紅、クリーム類、脱毛ワックス、ヘアーディップ、エステティック用のマッサージクリームなどがある。淡黄色~淡褐色の植物性のロウで、わずかに特有なにおいがあるものの、つや、光沢性、強じん性、硬さ、微結晶性などが植物性ワックス中最も高い。常温で、液体の油脂とブレンドして、製品の粘度や乳化状態を安定に保つ。天然油脂であるので、特に安全性を要求される口紅には必須の成分である。経口安全性が高く、医薬品やサプリメントの錠剤成型など粉末や固形成分を固めるためにも使われる。
カオリンとは、ケイ酸アルミニウムなど天然に産出する粘土鉱物を粉砕して作られる白色~灰色粉末で、アロマテラピーやエステパックのベースとなる。カオリンには、余分な皮脂や汗など、水分油分を吸収するはたらきがある。また、ファンデーションなどの粉状化粧品のベースにも使われる。カオリンの吸収・吸着作用により肌や体内の老廃物を取り除き、代謝を活発にして血行をよくするはたらきも期待されている。また、殺菌作用により炎症を抑える効果もあるといわれている。カオリンの粒子は細かく、さらっとした手触りである。かつては、メイクの粉末ベースにも使われたが、吸湿性が高く、品質保持が難しいため、クレイパックに使用の都度調合するか、密閉容器(チューブなど)にいれて乾燥しないようにする必要がある。
拒食症とは精神病の一種であり、持続的な食欲不振、摂食嫌悪、高度のやせ、無月経が主症状である。拒食症は、過食症とともに神経性の摂食障害とされ、かつて気質性とされたが、現在では純粋な精神的病気とされる。拒食症は思春期の女性に見られる摂食障害で、スリムな体型を良しとする現代の風潮の影響で行う無理なダイエットが原因となり、しばしば過食と拒食を繰り返す。自覚症状は少なく、異常にやせた状態が長く続くと、夜眠れない、低体温、胃もたれ、便秘、手足のむくみ、月経がなくなる、低血圧など悪影響がある。命に関わることもあり、摂食障害の患者の死亡率は4~5%である。死亡しないまでも深刻な後遺症が残ることもあり、軽く見ないことが重要である。状況によっては専門医の診断が必要。
キャンデリラロウとは、キャンデリラという植物から得られる植物性の天然ワックスで、固体の油性基剤として口紅などの油を固め成型をしやすくするために用いる。キャンデリラは、メキシコ北西部、米国カリフォルニアの南部、テキサス南部などの半乾燥地域に生育する植物である。この茎から褐色~黄褐色に帯びた植物性のロウがとれる。わずかに樹脂様のにおいがある。キャンデリラロウは、常温で固体であり、クリームや口紅の硬さを調整するために配合される。口紅に光沢をあたえる材料であり、保存性もきわめてよい。植物由来の原料であり、アレルギー性は低い。他のロウ(カルナバウロウなど)とブレンドして使われる。
キャロットは、文字通りにんじんであるが、にんじんの種子から、キャロットシードエッセンシャルオイルがとれる。キャロットオイルは、ほのかに甘いにんじんの香りがし、心身ともに浄化する精油とされている。アロマテラピーでは、特に成熟肌のスキンケアによく利用される。食用及び薬用としては、古くから利用されていた植物で、肝臓の疾患や皮膚病に対して効果がある野菜として、重要視されていた。食用にんじんと、オイル用のキャロットとは種類が異なる。キャロットオイルの有効成分は、β-カロテンというビタミンAに変化する物質で、ビタミンAは肌あれなど肌の健康によいとされる。粘膜や爪の健康によいらしく、爪のマッサージ用として効果がある。
キャリアオイルとは、精油を希釈し、肌に浸透させやすくするものである。ベースオイルとも呼ばれる。キャリアオイルは、精油(エッセンシャルオイル)を希釈する際に使用する、マッサージオイルのベースとなるものである。肌の奥深くにエッセンシャルオイルが浸透するのを助けることから、キャリア(運搬する)オイルと呼ばれている。代表的なキャリアオイルの例として、ブドウの種子から抽出したグレープシードオイル、南米の砂漠に生える植物ホホバの実から採取されるホホバオイルなどが挙げられる。天然植物油のキャリアオイルは、さらさらしたものから、粘り気が高く重たい肌触りのものまで、種類によって粘性が大きく異なり、用途に応じて混ぜて使うこともある。キャリアオイルは、新鮮なもの、出来るだけ低温圧搾されたものを選ぶのがよい。