拒食症とは精神病の一種であり、持続的な食欲不振、摂食嫌悪、高度のやせ、無月経が主症状である。拒食症は、過食症とともに神経性の摂食障害とされ、かつて気質性とされたが、現在では純粋な精神的病気とされる。拒食症は思春期の女性に見られる摂食障害で、スリムな体型を良しとする現代の風潮の影響で行う無理なダイエットが原因となり、しばしば過食と拒食を繰り返す。自覚症状は少なく、異常にやせた状態が長く続くと、夜眠れない、低体温、胃もたれ、便秘、手足のむくみ、月経がなくなる、低血圧など悪影響がある。命に関わることもあり、摂食障害の患者の死亡率は4~5%である。死亡しないまでも深刻な後遺症が残ることもあり、軽く見ないことが重要である。状況によっては専門医の診断が必要。
キャンデリラロウとは、キャンデリラという植物から得られる植物性の天然ワックスで、固体の油性基剤として口紅などの油を固め成型をしやすくするために用いる。キャンデリラは、メキシコ北西部、米国カリフォルニアの南部、テキサス南部などの半乾燥地域に生育する植物である。この茎から褐色~黄褐色に帯びた植物性のロウがとれる。わずかに樹脂様のにおいがある。キャンデリラロウは、常温で固体であり、クリームや口紅の硬さを調整するために配合される。口紅に光沢をあたえる材料であり、保存性もきわめてよい。植物由来の原料であり、アレルギー性は低い。他のロウ(カルナバウロウなど)とブレンドして使われる。
キャロットは、文字通りにんじんであるが、にんじんの種子から、キャロットシードエッセンシャルオイルがとれる。キャロットオイルは、ほのかに甘いにんじんの香りがし、心身ともに浄化する精油とされている。アロマテラピーでは、特に成熟肌のスキンケアによく利用される。食用及び薬用としては、古くから利用されていた植物で、肝臓の疾患や皮膚病に対して効果がある野菜として、重要視されていた。食用にんじんと、オイル用のキャロットとは種類が異なる。キャロットオイルの有効成分は、β-カロテンというビタミンAに変化する物質で、ビタミンAは肌あれなど肌の健康によいとされる。粘膜や爪の健康によいらしく、爪のマッサージ用として効果がある。
キャリアオイルとは、精油を希釈し、肌に浸透させやすくするものである。ベースオイルとも呼ばれる。キャリアオイルは、精油(エッセンシャルオイル)を希釈する際に使用する、マッサージオイルのベースとなるものである。肌の奥深くにエッセンシャルオイルが浸透するのを助けることから、キャリア(運搬する)オイルと呼ばれている。代表的なキャリアオイルの例として、ブドウの種子から抽出したグレープシードオイル、南米の砂漠に生える植物ホホバの実から採取されるホホバオイルなどが挙げられる。天然植物油のキャリアオイルは、さらさらしたものから、粘り気が高く重たい肌触りのものまで、種類によって粘性が大きく異なり、用途に応じて混ぜて使うこともある。キャリアオイルは、新鮮なもの、出来るだけ低温圧搾されたものを選ぶのがよい。