エリソルビン酸とは、アスコルビン酸(ビタミンC)の構造異性体で、食品・化粧品に用いられる酸化防止剤である。別名:イソアスコルビン酸。エリソルビン酸は、化粧品を空気酸化から防ぐ。食品などに入れる場合は、エリソルビン酸のナトリウム塩として亜硝酸ナトリウムと一緒に使用すると、ニトロソアミンの発生を抑える効果があり、よく使われている。酸化防止作用は強いがビタミンCとしての作用はアスコルビン酸の約1/20といわれている。脂肪分の多い加工品にはフェノール系酸化防止剤と併用することで相乗効果があるといわれる。名称が似ているだけで、よく発がん性を疑われるソルビン酸Kなどとはまったく別の物質である。
エリスリトールとは、メロンや梨などの果実やしょうゆ、みそ、ワインなどの発酵食品に含まれる糖アルコールの一種だが、エネルギーになりにくいため、甘味料として使われる。化粧品成分としては、保湿調整に配合される。エリスリトールには、放熱作用があるため、化粧水のさっぱり感や夏向けの冷感成分として配合される。エリスリトールを練りこんだ夏用ストッキングなどもあり、この冷感により蒸れる不快感を改善した製品もある。エリスリトールは、カロリーゼロ、清涼感がある、砂糖に近い甘み(砂糖の75%)、吸湿性が低く取り扱いが容易、虫歯予防、血糖値・インシュリンの分泌に影響しないなどの効果があり、飲料、菓子類、健康食品などに利用される。
エラスチンとは、コラーゲンと同様に細胞外で働く繊維状の蛋白質で、ゴムのように伸び縮みする性質(弾性)があり、組織に柔軟性を与える物質である。エラスチンは、皮膚の真皮・靱帯・腱・血管壁など伸縮性の必要な器官に広く分布する。しかし、加齢とともに含有量が減少していくため、しわやたるみの原因となる。エラスチンとコラーゲンとはほぼおなじ部位に存在し、共に皮下の柔軟組織を構成している。紫外線や活性酸素、ストレスなどがこの柔軟組織を壊していくといわれている。エラスチンを多く含む食べ物は、牛すじ肉、手羽先、軟骨、煮魚などがあり、柔軟組織は睡眠中に再生されるので、これらの食べ物はなるべく夜間に摂るのが適している。
エマルジョンとは、乳濁液ともいわれ液中に混じりあわない他の液体が微細粒子となって、分散、浮遊している混合物。エマルジョンは、水と油の混合物に、分離を防ぐための乳化剤を加え、安定させた混合物であり、用途は化粧品用、繊維加工用、食品添加用など非常に幅広い分野にわたっている。水と油が分離せず、混合している性質を利用して、美容クリームにも利用される。エマルジョンクリームは、ナチュラルオイルの中に美容成分を混合した水の粒子を分散させたもので、直接に皮膚の角質層の奥にまで浸透することができる。さらに、混合されたナチュラルオイルも、肌本来の潤いが失われないように、外部からの刺激から肌を保護する役割もあるため、美容効果が期待できる。
エフェドリンとは、日本国内において医薬品として承認されているマオウ(麻黄)に含まれる有効成分の名称である。エフェドリンは、内服薬として、気管支喘息、喘息性気管支炎の治療に使用されている。血圧上昇、頭痛など様々な副作用がある。エフェドリンは、今までアメリカで使用されたダイエット・サプリメントにほとんど入っている成分で、代謝を促進する働きがあり、何百万人というユーザーに愛用されてきた。しかしエフェドリンには、体質などにより副作用が出る可能性があるとも言われてきた。アメリカではエフェドリン配合製品は平成16年1月から販売が禁止されているほどである。